スターチス シヌアータ
シースルーホワイト
透き通るような白色の品種です。花色は黄色。茎がしっかりしており、ボリュームがあります。低温に当たるとガク色が少し紫味を帯びることがあります。
Information
- 学名
- Limonium sinuatum
- 科名
- イソマツ科
- 和名
- ハナハマサジ
- 原産国
- シシリー島、パレスチナ、北アフリカなどの地中海沿岸地方
Price
【山上げ苗7.5cmポット苗】(納期8月下旬~9月) 100本/33,000円(税込36,300円)
特徴
スターチス(正確にはリモニューム)には多くの仲間があり、切り花、ドライフラワーなどに使われ、栽培面積も多く、重要な花となっている。シヌアータは、本来は半耐寒性の多年草であるが、園芸上では、1年草として取り扱う。通常、秋から冬にかけて播種し、越冬後草丈80㎝前後で、初夏に開花する。高冷地では、秋に再び抽台を始める。暖地では、高温のため株枯れが多くなる。最近では、シヌアータの栄養系品種が多くなり、周年植え付けが出来、年間、市場を賑わすようになった。
栽培上の特徴
高冷地から暖地まで、露地、ハウスと広範囲で栽培が出来、地域ごとの気候条件を発揮させることができる。色彩が豊富で、ドライフラワーにもなり、株あたりの切り花本数も多い。労力的にも、植栽距離が広く、育苗数が少なく、ネット張り以外、芽掻きとか枝の整理など、煩わしい作業は不要で、他の作物に比較して、省力作物と言える。シヌアータの課題は、高温、多湿、排水不良の悪条件下では、灰色カビ病などが発生し、全滅することがあるので、作型及び圃場の選定には、十分配慮する。
適地
冷涼な気候を好み、日当たり、排水、通風がよく、乾燥する砂質土壌がよい。
温度
無処理株は十分に低温に当て、12月に入り保温(5℃)する。種子冷苗も低温遭遇の必要がある。11月下旬から10℃(夜間)の暖房をする。株冷蔵苗は、長時間低温にあっているため、10月下旬頃から暖房する。暖房当初は、急激に高温にせず、徐々に上げていき、日中の室温も、25℃以下とし、極力換気を行い、室内温度を下げる。
病虫害
被害が最も多いのは灰色カビ病である。樹が密生する収穫直前に発生し、多くの花が収穫不能となる。施設内では、3月以降、空中湿度が高い場合に起こる。二重カーテンを早く開け、加温して室内を乾燥させる。薬剤は、ベンレート水和剤2,000倍液か、トップジンM水和剤の1,500倍液を撒布する。耐性菌ができて効かない場合は、他の薬剤、例えばスミレックスやロブラールなどに替え、交互に撒布する。その他、モザイク病、褐斑病などが発生することがある。害虫はヨトウムシ、アブラムシ、ハダニなどが寄生するので注意する。
潅水
シヌアータは潅水すると腐ると言われ、節水を代表する草花である。定植後は、乾燥の都度潅水を行い、樹が大きく成長するに従い、控え目とし、花茎が抽台する頃から開花するまでは潅水しない。全期間を通して、室内は乾燥気味に保ち、開花期には砂塵が舞うほどに水を切る。
播種・定植
播種:発芽適温15~20℃。10㎜粒当粒数3,000粒。清潔で排水、保水性の良い用土を用い、播種する。床播き、箱播き、プラグ播きなど、いずれかの方法で播種する。播種後は薄めに覆土をし、十分潅水をする。発芽は早く、4日で揃う。
定植:播種後30日、本葉5~6枚の頃行う。根出葉で、成長点が土中に入らないよう、浅植とする。多湿を嫌い、高畦の2条植とする。植栽距離(床幅100㎝、通路60㎝、床の高さ20㎝)実生系条間30㎝。株間25~30㎝。2条植、4,200/10a栄養系条間40㎝。株間40㎝。2条植3,000/10a